文字は数学の「代名詞」

これから文字を使った式を学びます。abc・・・というアルファベットが式に入るのですが、やっぱりいきなりこんなことを言われても納得できませんよね。そこで、まずはなぜ文字を使うのか?を考えていきましょう。

もちろん数学者がある日突然「文字を使おう」と思っていきなり使い始めたわけではありません。数学者もふつうの人間。日々の生活の中から数学のヒントを見つけるのです。ところで、「これ」「あれ」などの代名詞を日常使いますよね。文字のヒントはこの代名詞に由来します。

例えば、チューリップ、たんぽぽ、ひまわり、などを代表したことばは「花」です。また、りんご、みかん、ぶどう、などを代表したことばは「果物」です。そして、さらにこれらを代表したことばが正に「これ」「あれ」などの代名詞です。代名詞は、いろいろなものを代表したことばと考えられます。

日本語の代名詞

数学の世界でも、日常のことばと違いはありません。例えば、えんぴつ2本、ノート2冊・・・などを代表することばは「2」であり、えんぴつ3本、ノート3冊・・・などを代表することばが「3」です。さらにその「2」とか「3」とかを代表することばが同じように欲しいですよね。そこでそれらを代表することばである「文字(abc・・・)」ができたのです。

代名詞としての文字

ここで注意ですが、別に文字はアルファベットでなければいけないというわけではありません。しかし、圧倒的に使われる文字がアルファベットなので、アルファベットで慣れていきましょう。

とにかく、文字は数の代名詞なんですね。

文字を使った式をちょっとご紹介

それでは、数の代名詞である文字を使うとどんなことを表せるのか?このあたりを考えていきましょう。なお、今後数学にたずさわる限り、文字はとてもよく使います。日常のことばでも、「これ」「あれ」は非常によく使いますよね。それくらいの頻度で文字を使うと考えていただいてかまいません。そのつもりでしっかり学んでください。

さて、文字を使った式の一例として、「偶数」を考えていきましょう。偶数は算数時代からなじみのある数で、2、4、6、8・・・と無限にあります。(正負の数を理解されている方は、0、−2、−4、・・・も偶数であることを知っておいてください。今回はカンタンに2以上の偶数を考えます)

偶数の具体例を考えるとある規則に気づきます。

2=2×1
4=2×2
6=2×3
8=2×4
・・・

そうです。偶数は2の倍数で、2×自然数(自然数:1、2、3、・・・)と表せるのです。ということは、偶数を

2×a

と表し、aは自然数の代名詞、とすれば、全ての偶数をスッキリ「2×a」で表現できることになります。(本当は2aと表現するのが正しいのですが、表し方の詳細は後ほど・・・)

偶数という無限にある数を文字という代名詞を使うことでスッキリ表せる!この点が文字という代名詞を使う醍醐味ですね。

以上、文字のはじまりや文字を使う利点を理解できたでしょうか?役立つことが理解できたら、本格的に文字と式を学んでいきましょう。

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